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実験研究用自然エネルギー発電システム


1.研究対象としての自然エネルギー


昨今、自然エネルギー活用への期待の高まりなどから、大学や高専、国研や企業などで、自然エネルギー発電システムをテーマとして研究に取り組まれる事例が大きく増えました。
実験の対象や内容は様々ですが、電気工学・流体力学・機械工学・情報工学など、様々な分野からのアプローチが見られるのも特徴的です。

自然エネルギーをテーマとして研究に取り組むに当たり、既に長い期間、同テーマに取り組んで多くの経験を積んでいらっしゃるようなケースは稀であり、まったく未経験で手探りからのスタートとなる場合が多いようです。また、上記のように、様々な分野の方々が、研究対象として自然エネルギーシステムに取り組まれている実情が物語る通り、あるひとつの限られたテーマに的を絞って研究に取り組む場合であっても、その分野を超えた幅広い知識や経験が必要とされる場合が少なくありません。

そのような実情の中、自然エネルギー活用を研究対象として取り組まれる方々に、自然エネルギー活用の専門企業としての弊社の経験や知的財産、設計・製作能力など、他では得られない大きなアドバンテージを研究に大いに活用していただくべく、ここにご紹介、ご案内いたします。


2.代表的な太陽光・風力ハイブリッド発電実験システム

もっとも事例の多い太陽光と風力によるハイブリッド発電実験システムについてご紹介します。
採用する太陽電池や風車の大きさ・種類などは研究の目的や予算、設置環境などによって異なります。
設置場所は、建物屋上の場合が最も多く、周囲に障害物が無い広い土地が利用できる場合には地面に設置することもあります。



お打ち合わせから、お引渡しまでの流れは、以下のようになります。

(1)お打ち合わせ
研究内容(目的、期待される成果、方法等)やご予算、設置環境などについて、弊社専門スタッフと事前に詳細なお打ち合わせさせていただきます。

(2)仕様書の作成
詳細が決まりましたら仕様書をお作りします。正式なお見積書や契約書類を作成し、お取引契約を交わします。

(3)機材の設計、製作
ご注文いただき次第、弊社にて機材の詳細設計・製作にとりかかります。

(4)設置作業
実際の設置作業例を以下にご紹介します。


(a).設置場所を決めます。
風の通り具合や日射状況などを考慮して、設置する場所のおおよその見当をつけます。

建物に荷重負担を与えたり、振動を伝えたりしないよう、建物内部の梁位置を確認して、最終的な設置位置を決定します。

通常、屋上床面は、排水用の傾斜(水勾配)がありますので、傾斜についても考慮します。

(b).部材を屋上に運び込みます。
屋上に設置する場合は、特殊な事情のある場合を除いて、屋内を通して部材を運び込めるように、すべて2.2メートル以内の寸法で製作してありますので、エレベータや階段などを使って、スムーズに屋上まで搬入することが出来ます。

設置作業やメンテナンス、分解・組立など、すべての作業を人力で行えるよう、各部材の寸法や重量などにも配慮されていますので、将来的に設置場所を移動しなければならないような場合にも安心です。

(c).架台を組み立てます。
専門のスタッフ達の手により、ひとつひとつの部材を丁寧に組み上げていきます。

屋上床面に損傷を与えないよう、排水路を残しつつゴムマットを敷いて床面を保護してあります。

システムは、自重によって固定されますので、屋上床面への工事は一切不要です。

耐震強度は震度6、耐風速強度は60m/sと、十分な強度を確保してあります。


(d).風力発電機を組み立てます。
回転バランスが命の風力発電機は、専門スタッフ達によって、正確に組み上げられていきます。

弊社では、自社で取り扱う風力発電機についての機械的な構造や電気的・流体力学的な特徴や特性を理解・把握し、熟知しておりますので、安心してお任せいただけます。

(e).太陽電池を設置します。
ハイブリッド発電システムの場合には、架台に太陽電池も併設します。

太陽電池の架台は、角度可変式となっており、任意の角度に調整することが可能です。
調整作業もジャッキハンドルを手で回すだけですので、非常に簡単です。

太陽電池の間に見える小型センサーは、日射量センサーです。

必要に応じて、様々な気象観測センサーを取り付けることが可能です。

(f).制御盤を組み立てます。
充放電制御や運転制御のための制御盤は、屋内に設置します。(屋外設置も可能です)

制御盤下部には、バッテリーが収納されます。

制御盤内部には、各種測定データ記録用のデータロガーが設置されており、発電量やシステム状態、気象観測データなどが随時記録されます。

データロガーからのデータ・ダウンロードは、PCとの有線接続、無線接続、メモリカード交換など、いくつかの方法があります。


(g).お引渡しです。
設置調整作業・試運転を完了し、各部の詳細説明や、操作方法などをご説明した後、正式にお引渡しとなります。

通常、設置作業期間は2~3日程度です。



(h).アフター・メンテナンスも万全です。
風力発電機は、屋外の苛烈な環境にさらされる機械装置ですので、定期的なメンテナンスは欠かせません。弊社では、万全のアフターフォロー体制を敷いております。

また、弊社で製作する支柱や架台は、すべて可倒式としており、支柱の根元部分がヒンジ構造になっています。チェーンブロックなどを使って、人力で簡単に支柱を倒したり起こしたりすることが出来ます。

メンテナンス費用等の維持管理費用を毎年計上しにくい場合には、初回契約時に数年間分のメンテナンス費用を製品価格に盛り込むことも可能ですので、ご相談ください。

上記でご紹介している実験装置のシステム構成の概要につきましては、以下のPDFファイルにてご覧いただけますので、ファイル名をクリックしてダウンロードしてください。

システム構成の概要図 ファイル名:sys_overview.pdf 容量22 kbyte

PDFファイルの閲覧には、閲覧用ソフトウェア「アクロバットリーダー」が
パソコンにインストールされていることが必要です。
(右マークをクリックすると、ダウンロードが可能です。)


なお、上記でご紹介した実験システムは、あくまでもひとつの例ですので、研究の目的や内容などによって、すべて仕様が異なります。
(これまでも、まったく同じものは、ひとつもありません)
研究で最大の成果が得られるよう、個々の事情に合致した常に最善の提案を心がけております。

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